

2006年6月に仕事を引退した椎野誠一さんは、現役時代から海外の異文化に触れることに興味があった。これまで訪ねた国は、カナダ、ハワイ、オーストラリアなど。いずれも短期旅行だったが、やがてそれらの国を、退職後のロングステイ先候補に……と考えるようになったという。
この4月に初めてニュージーランドへも行ってみた。小さい国だったが、太古を思わせる深い森や山々が荘厳さを備え持ちながらも、文化度が高くおしゃれな街並も楽しめるという二面性に魅かれた。日本同様、きちんと四季があるのも椎野さんの中のロングステイ候補としては重要なポイントだ。
「海外というこれまでと違う環境で新生活にチャレンジするのは、勇気も必要です。でもエキサイティングな環境を選ぶ必要はまったくないんです。自然とともにおっとりと、穏やかに過ごせるのが、私のロングステイのイメージなんです」
クライストチャーチに2泊したあと、本来の目的地であるオークランドで6泊。オークランドで泊まったアパートメントホテル『スペンサー オン バイロン』は、海に面したロケーションで、買い物などにも便利な立地がとても気に入った。
「今回は11月に2カ月くらいロングステイするための下見のつもりで行ったので、さまざまな条件をチェックするのが目的でした。我々の年代にとって“食” と“住”はとても大切です。2、3泊の旅行なら現地の珍しい食べものを楽しむのもいいのですが、数カ月滞在するならやはり日本食をベースにして体調を維持するのが、快適に過ごす秘訣だと思っています」
ホテルの近くには大型スーパーや商店街があり、日本食材も手に入るし、リーズナブルな日本食レストランも見つけた。趣味や遊びを手軽に楽しめそうな環境も整っていた。次回もここに泊まりたいと思っている。
ホームディナーに訪れた先のご夫婦の雰囲気もとてもよかった。クライストチャーチからオークランドへの3時間のフライトで隣り合わせた40代の男性のフレンドリーな対応も、現地の人の温かさに触れる思いで、11月のロングステイ先をニュージーランドに決めた一因でもある。
ただ椎野さんは、今後ずっとニュージーランドに行くわけではないという。
「世界は広いです。まだまだたくさんの国がある。毎回行き先を変えて1〜2カ月滞在しようと考えています。もちろんニュージーランドに戻ってきてもいいし。そんなスタンスで海外の異文化を楽しめればと思います」
1943年生まれ。紙・パルプ業界に身を置き、40年。2006年6月末にリタイア。趣味はトレッキング、ゴルフ、映画鑑賞。妻はガーデニング、ウォーキングが趣味。人生の第2ステージとして、妻とともに海外ステイを楽しむ予定。また、報恩のボランティア(回想法)にも積極的。
※記事は、2006年9月現在のもの。
取材者の方の年齢や略歴も当時のものです。
