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大分県生まれ、大分県在住のご夫妻。詔一さんは銀行で8年間勤めたのち、地元デパートの系列会社で統括マネジャー職を勤め60歳で退職。現在は、趣味の登山、テニス、ゴルフなどのサークルで世話人として活動している。光子さんは、55歳で銀行を定年退職後、デパートに再勤務。最近は、海外ロングステイをより楽しむため、夫婦で英会話スクールに通っている。



大分から成田空港経由でケアンズへ出発

出発前に受けたロングステイ専門会社のカウンセリングの様子
「今まで経験した観光目的の旅行ではなく、ホームステイ体験など、現地での“暮らし”を満喫してみたいと感じたんです」
こう語るのは、ご主人の渡辺詔一さん(63)。渡辺さん夫妻が「海外での生活」に興味を持ったのは、今から10年前のできごとがきっかけだ。
1996年当時、次男が留学していたアメリカ、ネバダ州を訪れた夫妻は、飛行機を4度乗り継ぐ長旅で英語の必要性を痛感し、英語習得に興味を持ち始める。妻光子さん(57)は、帰国後すぐに日本で英会話スクールに通い始める。ネイティブの先生から各国の情報を聞き、海外に興味がわくと、英語のほうもぐんぐん上達したという。
英語が話せるようになると、観光ビザの期間だけでも海外暮らしをしたくなる。どうせなら、気候の温暖な場所で夫婦でのんびりしたい……。
そこで、たどり着いたのがオーストラリア、ケアンズでのロングステイ体験だった。


キュランダ鉄道は、熱帯雨林を抜け広大な自然を満喫できる観光列車

バロン滝。雨期だったため、怖いくらい水量が増していた
成田から空路わずか7時間のケアンズは、国際空港と市街が10分程度の距離で便もよく、落ちついた雰囲気の街だ。夜も女性のひとり歩きを普通に見かけるほど、治安も安定している。
「亜熱帯気候だけに緑が街のいたるところにあふれていますが、1歩郊外に出ると世界遺産の熱帯雨林や青い海が広がっているという都市は、世界広しといえども、そう多くはないでしょう。エコツーリズム体験でキュランダ観光鉄道に乗って訪ねた雄大なバロン滝、熱帯魚が間近で見られるグレートバリアリーフのサンゴ礁群など、どれをとっても自然と人が共生しているのがケアンズのよさだと思います」
得意の乗馬やテニスを現地で楽しんだお二人は、ダイビングやパラセイリングなどのマリンスポーツにも挑戦。1ラウンド約3000円(!)で楽しめるゴルフも満喫した。
スケールの大きな自然に包まれながら、低予算でさまざまなアクティビティを楽しめる健康的な街。それがケアンズなのだ。


色鮮やかな食材が並ぶケアンズ市街のスーパー

滞在先にはテニスコートやプールもあった
ケアンズでは、キッチン付きのサービスアパートメント『リッジス・エスプラネード・リゾート・ケアンズ』に滞在。ゆったりサイズのリビングと6畳ほどの設備が充実したキッチン、さらにベッドルームもある1LDKタイプ。洗濯機も部屋の中にあり、すぐに現地生活がスタートできる環境が整っていた。
「バルコニーからは、広々とした海が一望できて開放感が抜群でした。ホテル内にはテニスコートがあり、我々も二人で少しだけプレーしました。コートの隣りにはプールもあり、ちょっとしたリゾート滞在が楽しめました」
ホテルから中心街へは、徒歩約20分。スーパーやレストランへ向かう、ビーチを眺めながらの散歩道はなかなか快適だったようだ。


男ふたりのオムレツづくりは真剣そのもの(?)

ホームステイ先の妻ゲイルさんと近くの公園で
滞在中の週末には、ケアンズ在住のオーストラリア人の家でのホームステイも経験した。お二人は、今回の滞在中、これをもっとも楽しみにしていた。お土産に大分の特産品である竹を使用した漆器など持参し、たいへん喜ばれたそうだ。
「はじめは、“どうやって挨拶しよう”、“会話が続かなかったらどうしよう”とドキドキしたものですが、生粋のオージーのほがらかさのおかげでホストファミリーとはすぐに打ち解け仲よくなりました」
ホストファーザーのケンさんは、詔一さんと同じリタイアリー。妻たちが朝起きる前に男ふたりで台所に立ち、ボディランゲージを駆使しながら一緒に朝食のオムレツをつくったのはいい思い出だという。バーベキューやディナーの席では、互いの家族やペットの話で大いに盛り上がった。
「驚くことに彼らが飼っている犬がサッカーをするのです。コントロールは抜群で、ヘディングまでやってのける芸達者。笑いに包まれながら言葉の壁を乗り越え、互いの距離がぐっと縮まる瞬間でした」